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参加型ビジネス

日本のプロ野球の先発投手登板間隔を考えたら、300勝投手はおろか、200勝投手だって難しい時代だろう。
試合数の少なかったプロ野球黎明期の名投手沢村栄治氏は、プロ通算勝利数は63勝でしかないけれど、現代に至るもレジェンドであるように、置かれた環境によって左右される通算勝利数だけでは、プロ野球投手の価値は決められない。
同じ論法をプロボウリングに当てはめた場合、プロボウラーの通算獲得賞金額がプロ野球投手の勝利数にあたるだろう。
もう、獲得賞金額にはこだわらず、獲得タイトル数に重点を置くべきだと思うのだけれど、公認競技会がこんなに減ってしまうと、それすらも危うく思える。
プロボウラーと言えども競技ボウラーであり、競技会に出たくてウズウズしていると思う。
極論を言えば、賞金さえ不要ならば競技会の数を増やすことは可能なのだ。
昔も今も、プロボウリングの賞金スポンサーの大半はボウリング産業で構成される業界団体だったのだから、ボウリング場の数が最盛期の2割に近く、市場規模で言えば1割を切っている業界に、プロボウリングが昔と同様の過大な賞金を求めるのには無理がある。
熱病のようなボウリングブームが去って40年以上経ち、ボウリングと云う競技が観戦型スポーツとしてはビジネスとして成立しにくいことが歴然となった商環境において、我々ボウリング産業は、むしろ参加型スポーツビジネスとしてのボウリングに活路を見い出さなければならない時代に、ボウリングの競技力を見せる商売に巨額の賞金を求められても、費用対効果というモノサシでアウトなのだ。
もしもボウリングで賞金を得られる合法的な競技会をビジネスとして開催するのであれば、参加型ビジネスとして参加者資格はプロに限定せず広く門戸を開けたものでなければ、レーンを使ってもらって収入を得るボウリング場の採算を維持できない。
プロライセンスが無ければ賞金を獲得することが違法、というわけではない。
賭博関連法令や景品関連法令に抵触すれば、プロボウラーであろうとアマチュアであろうと、違法なのだ。
今の日本の法律では、競技会参加費に賞金原資が含まれていたり、参加者から会費やライセンスフィーを徴収している団体が賞金スポンサーになった場合、賭博法令に抵触する。
常習性が無ければ送検はされないとは思うけれど…。
「ボウリングの達人」としてのプロライセンスの価値を維持するためにも、賞金総額で公認とするような仕組みは捨てて、競技会の競技レベルをもって公認大会とするようにして、公式戦をもっと増やすことを主眼とすべきだろう。
公認料も安くし、開催しやすい環境を作る。
昔ながらの格式や大会の段取りは、この際一旦捨てる。
公式戦へのアマチュア参加の割合も緩和して、参加型ボウリングビジネスの一翼を担おう。
上位入賞者にはプロテストの実技免除などの特典を設けて、アマチュアの参加意欲を刺激する。
そうすればボウリング場の営利企画として公式戦の数も増え、結果的にプロボウリングを支えるボウリング愛好家も増えて、賞金額も復活していくかもしれない。
中学生プロ棋士の無敗記録が話題になるのも、将棋愛好家の数が多いからだ。
駒の動かし方だけを知っていても棋譜を読めない人ばかりだったら、プロ将棋もビジネスとしては成立していない。
ボウリング場を利用している消費者の圧倒的多数がレーンコンディションを読めないレベルなのに、高度な投球技術を見せるショービジネスが成り立つわけが無いのだ。

カテゴリー: ボウリング業界

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