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スポーツボウラーはお客様だけどボウリング業界の構成員

筆者は38歳でボウリング業界に入るまで、長い間「マニア客層」の一人でした。
他の業界での経験が長いので、ボウリング業界のガラパゴス的特異性に驚かされることも少なくありません。
また、お客様時代には知り得なかったことを知るに及んで、中には常連客の皆さんには知ってもらっておかないと、マニア客層が無自覚に圧力団体化してしまい、ボウリング場も常連さんもお互いに不幸な結果になってしまうような事柄について、危惧を持つようになりました。
ボウリング場は経営者にとっては財産であり、従業員にとっては生活していくための基盤ですが、ボウリングマニアにとっても、ボウリングをするためには必要不可欠なものです。
レジャー産業としての陳腐化が進んでいる以上、供給者と需要者が力を合わせて守っていかなければならない施設なんです。
また、ボウリング業界側で働く人は概ねボウリングマニアですが、若いうちから業界に入ってボウリングが上達した人が多いため、長期間ボウリング場にお金を払い続けて上達したという経験者が案外と少なく、マニア客層の心理や競技団体の立場への理解が足りないと思うこともあります。
ボウリング業界の経営者のスタンスは、信用を重んじるあまり、ネガティブな情報がお客様に伝わることを嫌います。
それは通常であれば正しい姿勢ですが、マニア客層は不可欠でありながらマニア客層の売上構成比率が他のスポーツレジャーよりも低いボウリングの特殊性を考えると、マニア客層は消費者でありながら経営者側の外部パートナーであると捉えなければいけません。
マニア客層にだけは伝えなければならない情報が存在し、ご理解をいただかなければならない場合があります。
ボウリングマニアも、一般消費者と同じスタンスではボウリング場を潰す結果を招き、身近でボウリングをする場所を失います。
筆者は両者に対して、身勝手ながら思ったことをここに書き連ね、賛否を喚起することでボウリングを守りたいと考えています。
筆者がマニア客だった頃によく感じたのは、一般客が増えて待ち時間が生まれるようになると、長時間レーンを占拠するマニア客を邪険にするくせに、一般客層のトレンドが弱まって空きレーンが増えてくると、掌を返したようにマニア客を大切に扱うのがボウリング場だということです。
そして今、ボウリング場側の人間になってみると、経営上それも仕方が無いと解ります。
ボウリング場は好況になってもマニア客を粗末にせず、マニア客はボウリング場が一般客のもたらす売上で存続していると知り、自分の振る舞いが一般客をボウリング場から遠ざけてしまう要因とならないよう、ボウリング場の混雑具合を考慮してくださるようになることを切に望みます。

カテゴリー: ボウリング業界

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