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利で釣る相手と割り切る

スポーツボウリングの普及でボウリング産業の復興を目指し活動している方は少なくありません。
ただしその多くは競技者側の人たちであり、ボウリング場経営側の人間は僅かしか居ません。
ですから、普及活動をしている皆さんからは、ボウリング場経営側の人たちには長期展望が無いのか、とお叱りを受けます。
原因はいくつかあると思いますが、本質的な要因として、成果が表れるまでの時間が待てない、成果そのものの商業的期待値が低い、があると考えられます。
成功するかどうかのリスクがあり、結果が出るまで時間がかかり、運良く成功したとしても予測収益がそれほどでもない、というものであるから、資金力のある経営者は動かず、資金力の乏しい経営者は動けない、というのが経営側の実情でしょう。
競技者出身でボウリング普及活動をされている皆さんのアプローチには、ボウリング場経営側が「ボウリング場にしがみつく」ことを前提にしていますが、それは個人経営者に限られるものです。
もちろん、そういうボウリング場も少なくありませんが、業界シェアで言えば、大手チェーン、企業の子会社、というボウリング場のほうが今では多いでしょう。
そういうボウリング場を動かすのは「ボウリングへのロマン」ではなく、資本主義の論理であり商業主義です。
企業は雇用を通じて多くの人の生活を維持していますし、最悪の場合でも経営者自身の財産を守る権利はありますから、たとえボウリング大好きと云うボウラー経営者だとしても、多くの人を不幸にしないために、泣く泣くボウリング場を廃業する場合だってあります。
ましてや、大きな企業の経営者ほど、ボウリングをしない、ボウリングに格別な思い入れが無い、という人だったりします。
ボウリング普及活動の欠点のひとつに、「ボウリング場のためにもなるんだから、価格的に協力してよ」というものが無いとは言えません。
だから、そういう活動にボウリング場経営側が乗ってこないのです。
ボウリング場経営側を変に「仲間」と考えるのではなく、「利で釣るべき相手」と割り切らなければ、競技としてのボウリングの普及は難しいでしょう。
筆者は大手ボウリング場チェーンで働いていますが、競技ボウリングを愛する者として、娯楽ボウリングの販売に腐心しています。
ボウリング場を娯楽産業として商業的に成功させなければ、愛する競技ボウリングに良心的なステージを提供することも出来なくなるからです。
競技ボウリングそのものを正当に商品化出来れば理想的ですが、現実に起こるであろうと目に浮かぶのは、娯楽ボウリングの人気低迷によって既存の競技ボウリングを奪い合い食い潰すボウリング業界の様相です。

カテゴリー: ボウリング業界

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