楽天が「日本人の4桁暗証番号の性向分析」という統計調査をしたいという理由で、「貴方のキャッシュカードの暗証番号を教えてください」と言ってきたら、貴方は暗証番号を教えるのでしょうか。
「統計調査以外には使用しません。調査終了後には情報を破棄します」というプライバシーポリシーが掲げられていたら、安心して教えるのでしょうか。
プロ野球の球団を持っている有名企業だから信用できるとして、安心して教えるのでしょうか。
楽天や診断ペアーズなど多くの企業が無料で提供しているフェイスブック(以下FB)アプリは、いわゆる「スパムアプリ」ではありませんが、貴方と、貴方に繋がるFB友達の個人情報入手が目的です。
人を楽しませるためだけに手間暇かけてアプリを作るほど、企業というものは「お気楽な善人」ではありません。
目的があるからコストを使ってアプリを作り、「無料」で提供しても見合うだけのメリットを享受しているのです。
FBに公開している個人情報は、即座に被害を被るものではないかも知れませんが、まずマーケティング資料として有効であり、更に、生年月日と住所で本人確認を済ませてしまうような機関が少なくない日本では、個人に対して悪用出来る情報でもあります。
既にインターネットの危険性を自覚している人は、実名ルールを無視して偽名でFBに参加しています。
FBに本当のプロフィールを登録する者は愚かだと言っている人も居ます。
それはある意味で正しいのですが、どこの誰とも解らない偽名・匿名が許されるツイッターや2ちゃんねるで誹謗中傷が横行していることを考えれば、少なくとも実名登録という文化が残るFBは、貴重なものだと思います。
既に創始者の手を離れて巨大な利権となったFBは、非公開の個人情報が漏洩する事件などがあって信頼し過ぎるわけにもいきませんが、ユーザーが情報保護の自衛手段として偽名や偽情報ばかりを登録し始めたら「正確な個人情報の集積」という経済的な価値を失います。
個人情報保護と情報運用の独占が無ければFBに対して投資する価値は失われますので、アプリで遊ばせる見返りにユーザー本人とその人に繋がる「友達」の個人情報を得るFBアプリ提供業者は、FBとの間でなんらかの取引があるのでしょう。
我々FBユーザーは裏での情報漏洩には太刀打ちできませんが、少なくともユーザーに個人情報へのアクセスの可否を求めてくるダイアログが表示されるFBアプリぐらいは拒否して、情報漏洩に対する感覚を養いたいものだと思います。
実名と性別と生年月日だけでも危険な個人情報の時代であり、知ろうと思えば我々の太刀打ち出来ないインターネットスキルを持った連中が、世界中にウジャウジャと居る時代でもあります。
FBに実名登録し日々の感慨や日常些事を投稿する行為も、インターネットの危険性を良く知る者から見れば蛮勇に等しい行為でしょうが、さりながら匿名掲示板の如き無責任な誹謗中傷の場にならない価値は、今のところまだあると思っています。

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