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カーナビと送客サービス

GPS機能を搭載したスマートフォンの普及とともに、位置情報から近隣店舗情報を提供するナビゲーションアプリも普及してきている。
店舗情報登録に課金することで、アプリを無料提供している業者も少なくない。
GPS機能搭載機器で、もうひとつ普及しているものにカーナビがある。
こちらは現段階では位置情報から店舗への送客を推奨するようなサービスは無いし、近くを通っても音声ガイドすら無い。
バスや電車が停留所や駅に着く前に、近隣施設の案内をしているのにね。
ビジネスとして考えつきそうだと思い、カーナビシェア1位のパイオニアと2位のパナソニックに電話してみた。
両社合わせて6割近くのシェアがあるけれど、現段階ではカーナビを使った送客サービスは考えていないそうである。
パナソニックでは、地図は内製化しているそうだけど、施設情報についてはNTTタウンページの情報を使っているそうだ。
他のメーカーでは、地図情報はゼンリン、施設情報はタウンページらしい。
電話番号検索が出来るから、タウンページ情報の活用は「なるほど」と思った。
そしてNTTタウンページの収入源が、こんなところにもあるんだと知った。
音声などの情報サービスも思いつかないわけじゃなく、交通安全を損なう過剰な情報提供を自主規制しているんだね。
ユーザーに「ウザい」と思われて、商品価値を落とすことも懸念材料なんだろう。
カーナビのジャンル(カテゴリー)分けも、タウンページに拠っているとのこと。
電話番号ひとつにつき、ひとつは無料でジャンル登録できるけど、年額525円(消費税5%含む)を支払えば、他のジャンルにも追加登録できる。
たとえば、入湯だけの客も集めたい温泉旅館なら、タウンページのジャンルに宿泊施設としてだけではなくレジャースポットのジャンルにも登録しておけば、カーナビのジャンルでも複数の表示結果を得られるわけだ。
ボウリング場でも同様に、ボウリング場というジャンル以外でも付帯設備があるのなら、カラオケとかゲームセンターとして有償登録しておくことは、タウンページの費用が安いからいいんじゃないかな。
「近いから行ってみっか」という需要を得られる可能性はある。
ただし、タウンページすべての情報が、カーナビに反映されるわけではないらしい。
それはそれとして更に考えると、「〇〇〇ボウル」とか「×××レーンズ」とか、いかにもボウリング専門施設的な名称だと、その付帯施設も「オマケ的」という印象を拭えない。
「カラオケ」ジャンルで「△△△ボウル」が出ても、ビッグエコーやジャンカラ、招き猫といった周知のブランドを押しのけて選ばれる可能性はあまり高くないと思う。
いっそ「10円カラオケ」みたいなストレートな名称のほうが、消費者の興味を惹起するだろう。
だから「ラウンドワン」とか「アソビックス」とか「遊’sランド」なんていう名称のほうが、カーナビのボウリング場以外のジャンルに表示された時に、消費者に選んでもらえる可能性が増すように思うんだ。
まあ、それで集客しても内容やサービスで二度目の来店があるかどうかが決まるけど、来店経験の無いボウリング目的以外の消費者に対しては、賢いネーミングだと評価している。

【追記】ブログ読者より「トヨタの純正ナビは、関係の強い富士通テンとデンソーのカーナビがほとんどで、地図ソフトはトヨタマップスターが提供しています。事実上地図はトヨタの内製と言え、地図更新ソフトは他自動車メーカーのそれよりも安いです」とのご教示をいただきました。
ありがとうございました。
電話番号検索機能がありますので、トヨタ純正カーナビも施設情報はNTTタウンページの情報を利用していると思われます。

カテゴリー: ボウリング業界

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