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ここが変だぞプロボウリング

ちょっと刺激的なタイトルですけど、ボウリング場協会やプロボウリングを批判している訳じゃありません。
昔からの慣習だからだとは思いますが、現在はプロボウリングを取り巻く社会情勢が変わっているのですから、考え直した方がいいのではないか、という点について書きます。
まず、会場となったボウリング場が特別協賛するというルール。
それが無い公式プロトーナメントもあるのかも知れませんが、私の担当店舗で開催された経験では、公式トーナメントには100万円出さなければなりません。
これは、もし大会開催で週末の一般営業を失うとなれば、収入的にボウリング場の大きな痛手となります。
もうひとつは、入場料収入は会場となったボウリング場の収入にはなりませんが、臨時駐車場などを借りた場合のコスト負担は、会場となったボウリング場の負担(そうでない場合もあるかも知れませんが)という点です。
会場となったボウリング場の収入は、基本的に参加選手の投げたゲーム数分のゲーム料金だけですから、参加費用を負担しているプロボウラーやアマチュアボウラーの駐車場については会場となったボウリング場の負担となって当然なのですが、入場料を払う観客のために臨時で駐車場を借りた場合は、入場料収入を得る団体が負担すべきじゃないのかな、と素朴に思っています。
これ以外にもいろいろありますが、ともかくプロトーナメントの会場となる事の経済的デメリットが少なくないので、支配人が公式プロトーナメントの会場を引き受けたいと思っても、親会社やオーナーから断られるケースがままあるようです。
プロゴルフでも会場となったゴルフ場の経済的な負担は少なくないようですが、その代償として、トーナメント終了後にコースのステータスが上がり、フィーを値上げしても予約が殺到する結果を得ます。
トーナメントが地上波TVで放送され、視聴率換算すれば大きな広告効果があり、それも手伝って上記のようなメリットを会場コースにもたらします。
一方で、プロボウリングの公式トーナメントはどうでしょう。
それを開催したからと言って、ゲーム料金を値上げ出来る環境を得る訳でもなく、予約が殺到する訳でもありません。
決勝戦のTV放送があったとしても、それで集客が目覚しく増える訳でもないのです。
しかも、プロゴルフはTV放映権料が収入として主催団体に入りますが、プロボウリングは制作費と放映料をTV局に払わなければなりません。
こういう構造にメスを入れるとともに、社会的価値から逆算した賞金設定が必要だと思います。
再び勢いを盛り返すまでの間は、賞金総額100万円ぐらいでも公認すべきではないでしょうか。
ともかくもまず「ツアー」と呼べるように、全国各地で公式戦の数を増やすべきです。
また、ボウリング場は「観客を入れて見せる」ような構造の施設ではありませんから、きちんと制作会社と契約し、トーナメントを映像化してそれを主力商品として販売するスキームにしていくべきではないでしょうか。
公式戦を映像作品とする過程で、USTREAMでLIVE配信するとか、Youtubeやニコニコ動画などでハイライトを配信し、プロ協会の公式サイトでDVD販売したらどうでしょう。
やっても見る人が少ないという意見がありますが、それは現在のプロボウリングファンが、インターネットやスマートフォンと縁遠い年代の消費者が多いからだと思います。
プロボウリングは、せっかく発達した映像配信の仕組みを研究して、新しいマーケットを作っていかなければいけません。
中には「生」で見たいというファンが居るでしょうが、それだけでは現状と変わらず、プロボウリングの未来は拓けないと思うのであります。

カテゴリー: ボウリング業界

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