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ボランタリーチェーン


VC(ボランタリーチェーン)という商業形態があります。

ボランタリーチェーン (voluntary chain) の定義
異なる経営主体同士が結合して、販売機能を多数の店舗において展開すると同時に、情報等を本部に集中することによって組織の統合を図り、強力な管理のもとで、仕入れ・販売等に関する戦略が集中的にプログラム化される仕組みとその運営
(日本ボランタリーチェーン協会のホームページより転載)

この目的は「同じ分野の既存の独立事業主が、自発的(ボランタリーvoluntary)に集まり本部を結成、共同仕入れ、事業の高度化と効率化、サプライチェーンマネージメントの構築、情報の共有などを行いながら規模の利益を追求し、収益拡大を図る」というものです。

何故このようなものをご紹介するのかと言うと、現在のボウリング場協会の事業計画がほとんど販売促進であり、それは構成メンバーであるボウリング場が一番強く要望しているからなのですが、一方で業界を代表する団体として加盟率を上げようとしており、このふたつは矛盾する方向性だということを指摘するための参考例としてVCを取り上げたのです。

VCは別々の企業がチェーン店を形成する形態ですが、その加盟ルールとして「事業の目的にかなったテリトリーの調整や分担」というものがあります。
つまり「縄張りの保障」ですね。
グランドボウルチェーンは既存のグランドボウルのすぐ近くに新しいグランドボウルを建てて「共食い」するようなことをしませんが、VCもまた、加盟店同士の競合(共食い)を避けなければなりません。
販売促進を目的とする以上は、当然のことでしょう。
ところがボウリング場協会という組織は、下部組織が県単位であることでもわかるように、地域ごとという括りなのです。
つまり同一商圏で商業的対立関係にある店舗同士が加盟している訳です。
しかも、単独店舗だけではなく、大型チェーンも加盟しています。
今後さらに加盟率を上げるためには、あの我が国最大のボウリング場チェーンにも加盟していただかなければならないでしょうが、それは同一商圏内の商業的対立関係が組織内で更に増加することを意味します。
あの巨大ボウリング場チェーンの加盟にアレルギー反応のように反対している経営者が少なくないところに、ボウリング場協会という組織が抱える問題点と改革の必要性が見えてきます。
VCのテリトリー制をご紹介しましたが、ボウリング場協会にはその概念がありませんので、販売促進協同体としては不向きだと思います。
くどくなりますが、商圏的に対立要因のある店舗をメンバーにしていますから、ボウリング場協会の販促事業はどうしても「ボウリング場 vs 他のレジャー」という構図となって訴求力が曖昧となってしまうのです。
本来は組織化で得られるはずの「販売戦略の効率化」が損なわれる訳です。
また、販売促進事業の効果がある程度公平に分配される保障が必要ですから、テリトリー制を採って地域を独占しないと、同一商圏内の立地や施設面で劣る店舗が不利となるでしょう。

カテゴリー: ボウリング業界

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