どんな競技種目であっても、その種目の達人は価値のあるものです。
したがって、ボウリングの達人である「プロボウラー」もまた、ボウリングにとって価値ある存在です。
しかし、悩ましいのは「プロ(プロフェッショナル)」という冠です。
プロフェッショナルとしての価値となると、経済的、金銭的な価値を問わなければなりません。
悲しいことですが、「上手なボウリングを見せる」というショー的な経済価値は、現状では低いと言わざるを得ません。
プロの大会に賞金スポンサーが付かない、投げるだけでスタッフとして働かないプロボウラーを雇う余裕がボウリング場には無い(雇う営利的価値が無い)というのも、競技のショー的経済価値の問題で、競技者のせいではありません。
競技者の外観の美醜や個性に責任転嫁するのは、競技の本質評価とは違います。
これらは競技者の人気の差を論じる場合には要素として認められますが、その有無で競技の価値が変わるようでは、その競技はそれらの要素を見せるために必要不可欠なものとは言えなくなります。
美貌を見せることが目的ならば、別にボウリングでなくてもいいわけです。
こんなことを書くのも、ある人の「プロボウラーには価値が無いのか」というFacebook記事を読んだためなのですが、ボウリングの達人としての価値は、まだ潜在的にあります。
しかし、上記のようにボウリング競技力を見せるだけの経済価値は、損なわれてしまっています。
トレンドを失っているのです。
世界的にも、ヨットやゴルフ、モータースポーツのような富裕層・支配層の娯楽ではないので、パトロン的スポンサーも付きません。
では、何をしてプロボウラーの経済的価値を生み出すのか。
現状のボウリング産業でお金を得る手段は、間接的なものを除けば以下のようなところでしょう。
1. ボウリング場を経営する
2. ボウリング用品を販売する
3. ボウリング場の設備を設置する/修理する
4. ボウリング場の備品を供給する/修理する
5. ボウリング場を借りてボウリングの技術を教える
6. ボウリング場を借りて一緒にボウリングをする
7. ボウリング場で働く
2はボウリング場とは別に店舗を持ってエンドユーザーに販売する場合と、ボウリング場内外のプロショップ向けに用品を卸すものを指しています。
この2と3、4を除き、ボウリング場絡みです。
ボウリングをするのにボウリング場は不可欠ですから、ボウリングで稼ぐためにはボウリング場、という選択肢の比重は大きなものとなります。
あとはボウリング場を所有するか、請負関係なのか雇用関係かぐらいの違いでしょう。
ボウリング産業全体の売上の大半は、ボウリング場の売上です。
したがって、新たなビジネススキームを産み出せない場合は、ボウリング場の売上に貢献する手段を考えるのが、プロボウラーとしての価値の創造に繋がると思います。
プロボウラーをアスリートとして遇せよ、と言うのであれば、それがどのような収益をもたらすのか、プランを明示しなければ難しいと言わざるを得ません。

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