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ボウリングを嗜む

ある人が言いました。
「ボウリング場に来場する消費者の大多数は、ボウリングをすることが目的ではなく、楽しい時間を過ごすことが目的なのだから、ボウリング場はボウリングを売るのではなく、楽しい時間を売ることを心がけなければ、商売として立ち行かなくなるだろう」
また別の、ある人は言いました。
「ボウリング場はボウリングという唯一の主力商品を売るために、健康とか親睦などという付加価値を強調するけれど、それはボウリング以外でも代替えの利くものであり、本当の意味でのボウリングの魅力を紹介していない」
他をもってしては代え難いボウリング独自の魅力、ボウリングでなければならない魅力って、なんでしょう。
きっと必ずある「それ」を言葉やイメージにして消費者に伝え、ボウリング場にボウリングをするために消費者が集まる、そんな産業とならなければ、我々の産業の将来はどんどん暗くなっていくでしょう。
別の何かで代替えが利くものでは消費者に飽きられやすく、それ以前に数ある選択肢が消費者を分散させ、経済的成功を遠いものにします。
「楽しい時間を売る」というビジネス観点では、そもそもコンテンツをボウリングに固定するという選択に合理性が無く、とは言え他のコンテンツとの切り替えが難しい装置産業ゆえに、消費環境の新鮮味が劣化すれば廉売だけが商品価値となり、採算性を失っていくでしょう。
我々はやはり、「ボウリングを嗜む」消費者を採算に必要な数だけ作るしかないというのが結論です。
まず、なんとか自分専用のボウリング用具を持ってもらうことが、ボウリングを嗜む第一歩となるでしょう。
プロボウラーの投球を観て、生まれて初めてマイボールを作ったというのは、多くの場合作り話です。
手に入れたマイボールを使いこなしてみたいから、プロボウラーの投球が見たくなるのです。
たとえ物置で埃をかぶるか、危険物として廃棄されてもいいので、個人専用のボウリング用具を国民に配ることが出来たら、可能性が広がると思います。
それは無理でも、せめて「選べるギフトカタログ」に、ボウリング用具が掲載されるようにしたいものです。

カテゴリー: ボウリング業界

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