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衆人に訴える論証

衆人に訴える論証(argumentum ad populum)とは、論理学における誤謬の一種であり、多くの人々が信じている、支持している、属している等の理由で、ある命題を真であると論証結論付けること。
多数論証、多数派論証。
様々な社会現象の元にもなっており、組織的強化、バンドワゴン効果、中国の故事「三人市虎を成す」などがある。

この誤謬は、広く受け入れられている理論が真であることを人に納得させようとするときに利用される。

  • 88% の人々が地球外に知的生命体が存在すると信じているのだから、地球外に知的生命体は実在する。
  • 市民が税を払うことは市民の代表である議員が議会で決めた義務なのだから、国家は公平で公正な機関に違いない。
  • 世界中の大多数が神を信じているのだから、神は実在する。
  • ねえお父さん、スマートフォンを買ってよ、友達はみんな持ってるんだよ。

また、広く受け入れられてはいない理論が偽であることを人に納得させようとするときにも利用されることがある。

倫理的な主張にも、この誤謬がよく見受けられる。

  • 多くのアメリカ人はベトナム戦争が倫理的に間違いだったと考えている。だから、ベトナム戦争は倫理的に間違っていた。
  • 世界のほとんどの人々が肉を食べているのだから、肉食に関する倫理的問題など存在しない。

マーケティングでもよく見受けられる。

  • Brand X 掃除機はアメリカで最も売れています。あなたも Brand X 掃除機を買いましょう。
  • 視聴率ナンバーワン番組、Show X を見よう。

その他の例:

  • キリスト教信者は世界で最も多いのだから、その教義は真実に違いない。
  • 「我々の社会を除く他の社会では魔法が信じられている。魔法を信じてはいけないことは無いではないか」「我々の社会を除く他の社会では、地球の周りを太陽が回っていると信じている。そんなことを多数決で決めようというのか?」 – アイザック・アシモフ
  • 法廷では陪審員の多数決で判決が決定される。だから、彼らは常に正しい決定を下すだろう。
  • 多くの評論家がエンロンは素晴らしい経営をされた優良企業だとしている。だから、その普通株は有望な投資対象である。
  • 競合するパン屋はどこもサンドイッチを売るようになったから、我が○○パン店もサンドイッチを売るべきである。

Published in 備忘録